Chance favors the prepared mind.

英語にこんなことわざがあります。
これは直訳すると「チャンスは準備された心を好む。」ということ。
「チャンスを活かすも殺すも自分次第」ということを表しています。

先日、ある食品のパッケージデザインのオファーを頂きました。ローカルからメジャーを目指すと言うとても興味深い内容でした。ロゴデザインとは違って、パッケージ形状から取り組みできるということで、僕もそのプロジェクトに是非ともご協力したいとお話していたのですが、結局はある事情から、不本意ながらお断りさせて頂きました。

ある事情というのは、僕の個人的な活動の準備で今、まさに佳境の真っ只中ということと、他の新たな事業にも手を付け出していることもあって、そのパッケージのプロジェクトに本腰入れて取り組めるかどうか、またアイルランドと日本という差などで、ご迷惑をお掛けするかもしれないというのが理由でした。

時間さえ許せばお受けできたのに。と思って、残念な気持ちで一杯になりました。そういうことがあって、いつも思うのが「準備力」という単語を思い浮かべます。

結局は、今の僕はデザイン業をしていく上で、広い意味での準備力がないと思っています。新たなオファーが突然舞い込んできても、それに対応できないというのが現状です。それはとても悔しいと思うし、またそういう犠牲があることを承知で、今のような立場で活動を続けているのだから…。

しかし、今のような個人的な活動を中心としながらも、突然のオファーにも対応できるような準備力という部分を意識していこうと決めました。それが自分にとってとても重要なステップアップになると確信しています。

毎日、目の前を流れている数々のチャンス。準備ができていない人には、目の前の現象がチャンスかどうかもわからずに過ぎ去っていってしまいます。「準備力を劣らないこと」って実はとても大事。そして、どう準備するかについてはいくらでも言い訳して逃げることもできます。

チャンスは、準備力を劣らない人にだけ訪れるのだと思います。

2010.02.27

堀 真寿